ヨーロッパの芸術のなかのクワガタムシ – 『Lucanus cervus depictus』 ?>

ヨーロッパの芸術のなかのクワガタムシ – 『Lucanus cervus depictus』

Lucanus cervus depictus
ヨーロッパミヤマクワガタをモチーフにしたヨーロッパの芸術作品を集めてその文化を考察した本、『Lucanus cervus depictus』(Sprecher E. and Taroni G. (2004) )を手に入れました(参照1)。
 
本書には239の芸術作品(主に絵画、スケッチ、イラスト)が綺麗な写真で紹介されています。最も古い作品は紀元前4000年、最も新しい作品は21世紀のものと非常に幅広くカバーされており、神話、芸術、昆虫学、装飾・イラストの章に分かれています。芸術の章では16世紀から18世紀の作品が数多くあり、パラパラと眺めているだけでもクワガタ好きの私には楽しい本です。
 
以前、「クワガタムシを飼育する日本文化は海外から見て意外とユニークである」という記事をこちらに書きました。現代はそうであっても、昔のヨーロッパでは今以上にクワガタムシが人々にとって身近な存在だったのかもしれません。本書で見られるように、ずいぶん昔から絵画やスケッチのモチーフとして見られていたということ(参照2)、またヨーロッパ各地でこの虫の呼ばれ方がとても豊かである(参照3)ことから、数百年前のヨーロッパの人々とクワガタムシの関わりを想像させられました。
 
参照
1. 本書をもっと先に紹介されているJINLABO様のブログはこちら
2. 江戸時代の日本絵画に見られるクワガタムシ・カブトムシは以前に紹介しました。もっと古い例も探したいですが…ご存知の方は教えてください。
3. ヨーロッパミヤマクワガタの呼び名をまとめたサイト“Why are they called that?”

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です