日本産クワガタムシの見分けかたを究める本:『クワガタムシハンドブック 増補改訂版』
子どものころ、私の地元で採れたのはヒラタクワガタ、ノコギリクワガタ、コクワガタで、人気が高い順にヒラタクワガタ>ノコギリクワガタ>コクワガタでした。
もちろんオスが人気で、最初はメスが採れても「いないよりはまし」ぐらいの扱いでした。
しかし、ペアで飼って卵を産ませれば人気のヒラタクワガタがたくさん飼える…と考えるようになってから、ヒラタクワガタのメスも採りたいと思うようになりました。
(*いま思うと、野外で採れたメスは交尾済みのことが多いので、ペアで飼う必要は必ずしもありませんでした。)
ここで難しかったのが、ヒラタクワガタとコクワガタのメスの見分け方です。どちらも似たような姿をしています。
つやがあって丸っこいのがヒラタクワガタのメス、と当時は思っていました。
振り返るとこの見方はだいたい正しいのですが、もっとはっきり見分けるためには前足が湾曲しているかどうかを見ます。
Youtubeでの解説はこちら。
1999年時点ですでに解説されています。
さて、2019年に出版された、『クワガタムシハンドブック 増補改訂版』(文一総合出版)では、日本産クワガタムシの特徴をそれぞれ解説するとともに、間違えやすい種の見分け方を広く紹介しています。
高地での採集に役立ちそうなのは
・アカアシクワガタとノコギリクワガタのメスの見分け方
・ヒメオオクワガタとオオクワガタとコクワガタのメスの見分け方
離島採集に役立ちそうなのは
・リュウキュウコクワクワガタ、ヒラタクワガタ、スジブトヒラタクワガタ、リュウキュウノコギリクワガタのメスの見分け方
・リュウキュウコクワクワガタ、アマミシカクワガタのメスの見分け方
マニアックなのは
・チビクワガタとマメクワガタの見分け方
・マメクワガタのオスとメスの見分け方
といった内容が分かりやすく解説されています。
ヒラタクワガタとコクワガタのメスを見分けられるぐらいで満足していた私には、目から鱗の内容でした。
一般書でここまで詳しい解説が載っているのは、クワガタが人気な日本ならではだと思います。
ご興味がある方はご覧ください。