斜めに羽を開いたチョウの標本の作り方
カナブンを使った3Dゾートロープ(リンク)の次の作品として、チョウを使ったゾートロープを作製しました。
材料はエゾシロチョウの標本です。
昆虫標本市であるインセクトフェアにて10匹400円で購入しました。この10匹の標本を、羽ばたく動きをコマ撮りしたようなポーズに仕上げました。
チョウの標本の一般的な作り方はYoutube(たとえばこちら)などで紹介されています。基本的な操作は
①濡らしたティッシュペーパーで標本の頭部から腹部を覆い、ふたをして1~3日放置。②標本の羽の付け根を針で数回刺して筋肉を破壊する。こうすることで羽が動くようになる。③胸部に針を刺し、展翅板の上で羽を広げて展翅テープで固定する。④3-4週間放置して完成。
今回は、「斜めに羽を開いたチョウの標本」を作った時の方法を紹介します。
一般的に、チョウの展翅には展翅板を使います。「傾斜展翅板」という、弱い傾斜をつけた展翅板も販売されています。
ところが、こちらの写真のように強い傾斜をつけたい場合、ちょうどよい展翅板が見つかりません。
木材を切って展翅板を自作するという方法もありましたが、ダンボールで簡易的な展翅板を作って標本を作製することにしました。
ダンボールを2枚、間をあけてガムテープでつなぎます。間にはチョウの標本を針で固定するため、スポンジを貼り付けておきます。
ここに②を終えたチョウの標本を置き、展翅テープとスポンジ、針を使って固定します。
固定したところでダンボールを好きな角度に折ってガムテープで固定し、チョウの形を整えます。
あとは3-4週間放置して完成です。
備考
・針
使った針は志賀昆虫針有頭3号。
号数は針のサイズで、数字が大きくなるほど太くなります。
中〜大型のチョウの標本作製には3~4号がよいそうです(リンク)。
・テープ
チョウの羽を押さえるために使ったテープは、100均でペーパーフラワー用のツルツルした紙を切って作りました。
本当は、鱗粉の保護のために以下のような展翅テープを使ったほうがよいでしょう。
追記:昆虫文献六本脚様にて、展翅テープを購入して使ってみました。40枚入り160円。安くて便利です。