身体の半分が♂、半分が♀のクワガタムシ ?>

身体の半分が♂、半分が♀のクワガタムシ

以下の写真は、オウゴンオニクワガタの雌雄嵌合体(しゆうかんごうたい:雄と雌の両方の特徴が1個体に共存している個体)です。体の右半分に雌、左半分に雄の特徴が表れています。
Gynandromorph of Allotopus rosenbergi

このような個体は珍しいのですが、節足動物(昆虫類を含むグループ)では天然・飼育環境下のどちらからもまれに生まれるものとして知られています。他の種類のクワガタムシについても、「雌雄嵌合体」「雌雄同体」などと検索すると多くの個体の写真を見ることができます(参照1では、オオクワガタ、ノコギリクワガタ、ミヤマクワガタ、ツシマヒラタクワガタの雌雄嵌合体が紹介されています)。

このような体のつくりは、どのように生まれるのでしょうか?Naritaら(2010, 参照2) の論文では、雌雄嵌合体が生まれる仕組みを説明しています。ここでは、受精卵が細胞分裂を始める初期の段階で起こるいくつかのタイプの異常によって、性別を決めるための性染色体が分裂したあとの細胞に正しく配分されなくなることが原因であるとしています。細胞に雄の特徴や雌の特徴を出させるために大切な働きをする性染色体の配分がうまくいかなかったことで、1つの個体のなかに雄と雌の細胞が同居することになるのです。

なぜ左右で雌雄の特徴がはっきり分かれるかについては、おそらく以下のような説明ができるでしょう。まず受精卵が2つの細胞に分裂した時点で、性染色体の配分の異状によって片方の細胞が雄、もう片方の細胞が雌の性質を持つとします。片方の細胞から体の右側をつくる細胞たちが生まれていき、もう片方から体の左側をつくる細胞たちが生まれていくことで、体の右半分に雌、左半分に雄の特徴が表れるのだと推測することができます。

参照
1. 長崎バイオパークのオフィシャルブログ
2. Narita, Satoko, et al. “Gynandromorphs and intersexes: potential to understand the mechanism of sex determination in arthropods.” Terrestrial Arthropod Reviews 3.1 (2010): 63-96.

2 thoughts on “身体の半分が♂、半分が♀のクワガタムシ

  1. I have a wild-caught stag beetle that appears to have male head and thorax, but female abdomen???
    Possible ???

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